2008.03.11 11:09
『コーチのために。そして』の続き。
私から見て右手奥に合流先があった。
手前にはまとわりついていた敵。
そして、私。
このまま素直にお互い合流すれば先に着くのは敵のほう。
白兵を終え、並走しながら考えた。
敵が合流しようと右に舵を切る。
その瞬間、帆をおろし船を止めたら……。
この位置関係なら船尾クリティカルがとれる。
失敗したら私だけが合流に遅れる。
すごく怖かった。
でも、それ以上にチャレンジしたかった。
自由に、好きなように、やる。
誰かの言うとおりじゃなく、誰かが望むようにじゃなく、自分がやりたいようにやってみたかった。
回避スキルを切る。
怖い。
5-2、5-1とかなりの数的優位になった場合にしか切らなかった回避スキル。
怖い。
相手も私と同じように合流より撃沈を狙っていたら?
すぐさま否定する。
違う。
絶対に合流したがってる。
1隻落とし同数になったことで勢いづいている。
絶対に「俺が旗を落としてやる」って思ってるはず!
貫通スキルを入れる。
敵が少し右に舵を切る。
合わせて私も少しだけ舵を切った。
船が右に動き出した瞬間、私は帆をおろし敵を見つめる。
お願い!騙されて!舵切って!
願いどおり敵が舵を切り、船がクリティカルポジションに入る。
やった!騙せた!
撃て!
砲撃し、帆を上げた私の目の前に、思い描いていた光景があった。
放った弾は敵の船尾に吸い込まれていく。
Critical!! と 航行不能!! の赤い文字。
「嘘でしょ」
驚いて思わずつぶやいた。
メガマック>GJ
スティルエル>3-2
メガマック>3−2
3-2の文字に我に返る。
まだ終わってない。
コーチを見る。
Lenneth 敵提督 コーチ 敵
互いに互いの提督を挟み小さくメリーゴーランドしていた。
二人の提督の船尾には沈んだ2隻の船。
ちょうどその隙間から敵提督の船尾が狙えた。
このままの動きならコーチは絶対に沈まない。
Lennethも絶対沈まない。
自分に言い聞かせ、私は二人に合流せず沈んだ2隻の船の間にむかった。
沈んだ船があるとそこは安全だと思いやすい。
確かに船は沈んだ船を乗り越えてやってこない。
だが、弾は意外と通る。
そして沈んだ船の数が増えれば、生きている船と見分けるのが困難になる。
大丈夫。大丈夫。
コーチは沈まない。私のこと見えてない。
きっと必死で3-2になったのも気付いていない。
大丈夫。
3-2と有利になったことでコーチが今までと別の動きをするんじゃないか。
それが一番怖かった。
コーチ、そのまま。私に気付かないで。白兵いかないで。
3-2の状況で敵が白兵にいくことはない。
大丈夫、大丈夫。
目指していた場所に着く。大砲を向ける。
射程範囲、奥行きが中央から少し外寄り。
横は、多分入る。入って来る。
いけるか?
風はほんの少しだけ追い風。
微妙。
キャノンを使い始めたのはこの大会に出ると決めてからだった。
近距離であればあるほどダメージが出るキャノン。
離れれば離れるほどダメージが出ないキャノン。
この距離でどれだけダメージが出せるのか。
私には全然わからなかった。
Lenneth気付いて。私絶対クリ入れる。追い撃ちして。
念じながら装填が終わるのを待っていた。
自分の船を見る。
あ!
左側に沈んでいた船に近い。
沈んだ船やBCの見えない浅瀬。障害物にぶつかると船は少し遅れてぐりんと曲がる。
やばい。
慌てて私は船首の延長線上の一点をクリックした。
こうすればクリックし続けている限り姿勢が維持できる。
ただし、右手でエンターキーを押せない。
私は左手をファンクションキーから離し、キーボード中央のエンターキーに添えた。
その手はぶるぶると震えていた。
姿勢を保つために修理を捨てた私の方に、右端にいた敵の船首が向いたからだ。
こっち来んな!
コーチ、そのまま!
Lenneth、お願い!
装填が終わり、敵提督が射程範囲に入ってくる。
来る!
ダメ。まだ。
敵提督をじっと見る。
完全に船尾がこちらを向いた。
今だ!!!
震える左手でエンターキーをポンっと、一度だけ押した。
あれ?いつも私、連打しちゃうのに。
そんなどうでもいいことを思いながら弾の行方を見ていた。
Lenneth、気付け!
コーチ、そのまま!
クリティカルが入った。
そして、

勝った。
勝利の文字を見て「よっしゃああああああああああ」とタイプしながらちょっと涙目になった。
スティルエル>ないす!
Lenneth>gjjjjjjjj
尾花ピッチングコーチ>Gjjjjjjj
メガマック>GJ!!!!!
Viki>うおおおおおおおおおおおおおおおおお
Lenneth>ちょおおおおおおぐっじょぶ
尾花ピッチングコーチ>y田アアああああああああああああああああああああああああ
ひとしきりPTチャットで叫んですぐ、一番最初に伝えたかった人に報告した。
Viki>かったああああああ
鵺>うんうんw
どうしていいかわからなくて、22時が近付くと胃が痛くなってた時、水曜日のカサ模擬だけが模擬をやっていて楽しいと思えた。
その水曜カサ模擬を主催してくれている鵺さんに、一番最初に言いたかったのだ。
興奮する私に鵺さんは、
鵺>ヨシヨシw
ただがゲームごときで、と馬鹿にされてもいい。
鵺さんの言葉でふっと肩の力が抜けて、嬉しくて、私はほんの少し泣いた。
がんばったよな。
でもって、ラッキーだったよな。
艦隊メンバーだけじゃない。
色んな人に教えてもらった。
たくさんの人に練習相手になってもらった。
「がんばって」って言ってもらえてすごく嬉しかった。
名前をあげきれない程たくさんの人に、ありがとう。
本当にありがとうございました。
こうして熱く激しい三週間が終わ……
れねえええええええええええええええ!!!!!!
コーチ!!!!
てめぇ、コノヤローーーーーーー!!!!!!!!
つづく
↓次回、最終回!
私から見て右手奥に合流先があった。
手前にはまとわりついていた敵。
そして、私。
このまま素直にお互い合流すれば先に着くのは敵のほう。
白兵を終え、並走しながら考えた。
敵が合流しようと右に舵を切る。
その瞬間、帆をおろし船を止めたら……。
この位置関係なら船尾クリティカルがとれる。
失敗したら私だけが合流に遅れる。
すごく怖かった。
でも、それ以上にチャレンジしたかった。
自由に、好きなように、やる。
誰かの言うとおりじゃなく、誰かが望むようにじゃなく、自分がやりたいようにやってみたかった。
回避スキルを切る。
怖い。
5-2、5-1とかなりの数的優位になった場合にしか切らなかった回避スキル。
怖い。
相手も私と同じように合流より撃沈を狙っていたら?
すぐさま否定する。
違う。
絶対に合流したがってる。
1隻落とし同数になったことで勢いづいている。
絶対に「俺が旗を落としてやる」って思ってるはず!
貫通スキルを入れる。
敵が少し右に舵を切る。
合わせて私も少しだけ舵を切った。
船が右に動き出した瞬間、私は帆をおろし敵を見つめる。
お願い!騙されて!舵切って!
願いどおり敵が舵を切り、船がクリティカルポジションに入る。
やった!騙せた!
撃て!
砲撃し、帆を上げた私の目の前に、思い描いていた光景があった。
放った弾は敵の船尾に吸い込まれていく。
Critical!! と 航行不能!! の赤い文字。
「嘘でしょ」
驚いて思わずつぶやいた。
メガマック>GJ
スティルエル>3-2
メガマック>3−2
3-2の文字に我に返る。
まだ終わってない。
コーチを見る。
Lenneth 敵提督 コーチ 敵
互いに互いの提督を挟み小さくメリーゴーランドしていた。
二人の提督の船尾には沈んだ2隻の船。
ちょうどその隙間から敵提督の船尾が狙えた。
このままの動きならコーチは絶対に沈まない。
Lennethも絶対沈まない。
自分に言い聞かせ、私は二人に合流せず沈んだ2隻の船の間にむかった。
沈んだ船があるとそこは安全だと思いやすい。
確かに船は沈んだ船を乗り越えてやってこない。
だが、弾は意外と通る。
そして沈んだ船の数が増えれば、生きている船と見分けるのが困難になる。
大丈夫。大丈夫。
コーチは沈まない。私のこと見えてない。
きっと必死で3-2になったのも気付いていない。
大丈夫。
3-2と有利になったことでコーチが今までと別の動きをするんじゃないか。
それが一番怖かった。
コーチ、そのまま。私に気付かないで。白兵いかないで。
3-2の状況で敵が白兵にいくことはない。
大丈夫、大丈夫。
目指していた場所に着く。大砲を向ける。
射程範囲、奥行きが中央から少し外寄り。
横は、多分入る。入って来る。
いけるか?
風はほんの少しだけ追い風。
微妙。
キャノンを使い始めたのはこの大会に出ると決めてからだった。
近距離であればあるほどダメージが出るキャノン。
離れれば離れるほどダメージが出ないキャノン。
この距離でどれだけダメージが出せるのか。
私には全然わからなかった。
Lenneth気付いて。私絶対クリ入れる。追い撃ちして。
念じながら装填が終わるのを待っていた。
自分の船を見る。
あ!
左側に沈んでいた船に近い。
沈んだ船やBCの見えない浅瀬。障害物にぶつかると船は少し遅れてぐりんと曲がる。
やばい。
慌てて私は船首の延長線上の一点をクリックした。
こうすればクリックし続けている限り姿勢が維持できる。
ただし、右手でエンターキーを押せない。
私は左手をファンクションキーから離し、キーボード中央のエンターキーに添えた。
その手はぶるぶると震えていた。
姿勢を保つために修理を捨てた私の方に、右端にいた敵の船首が向いたからだ。
こっち来んな!
コーチ、そのまま!
Lenneth、お願い!
装填が終わり、敵提督が射程範囲に入ってくる。
来る!
ダメ。まだ。
敵提督をじっと見る。
完全に船尾がこちらを向いた。
今だ!!!
震える左手でエンターキーをポンっと、一度だけ押した。
あれ?いつも私、連打しちゃうのに。
そんなどうでもいいことを思いながら弾の行方を見ていた。
Lenneth、気付け!
コーチ、そのまま!
クリティカルが入った。
そして、

勝った。
勝利の文字を見て「よっしゃああああああああああ」とタイプしながらちょっと涙目になった。
スティルエル>ないす!
Lenneth>gjjjjjjjj
尾花ピッチングコーチ>Gjjjjjjj
メガマック>GJ!!!!!
Viki>うおおおおおおおおおおおおおおおおお
Lenneth>ちょおおおおおおぐっじょぶ
尾花ピッチングコーチ>y田アアああああああああああああああああああああああああ
ひとしきりPTチャットで叫んですぐ、一番最初に伝えたかった人に報告した。
Viki>かったああああああ
鵺>うんうんw
どうしていいかわからなくて、22時が近付くと胃が痛くなってた時、水曜日のカサ模擬だけが模擬をやっていて楽しいと思えた。
その水曜カサ模擬を主催してくれている鵺さんに、一番最初に言いたかったのだ。
興奮する私に鵺さんは、
鵺>ヨシヨシw
ただがゲームごときで、と馬鹿にされてもいい。
鵺さんの言葉でふっと肩の力が抜けて、嬉しくて、私はほんの少し泣いた。
がんばったよな。
でもって、ラッキーだったよな。
艦隊メンバーだけじゃない。
色んな人に教えてもらった。
たくさんの人に練習相手になってもらった。
「がんばって」って言ってもらえてすごく嬉しかった。
名前をあげきれない程たくさんの人に、ありがとう。
本当にありがとうございました。
こうして熱く激しい三週間が終わ……
れねえええええええええええええええ!!!!!!
コーチ!!!!
てめぇ、コノヤローーーーーーー!!!!!!!!
つづく
↓次回、最終回!
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